大阪旅行

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お知らせ

海外透析旅行の現状について

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は, 2019年12月初旬に、中国の武漢市で第1例目の感染者が報告されてから、わずか数カ月ほどの間にパンデミックと言われる世界的な流行となりました。

 

弊社でも、このコロナ禍によって海外渡航が制限されて以来、透析患者様の海外旅行手配も、2019年12月のエジプトへのツアーを最後に途絶えております。

 

現在、国内感染者数の高止まりがテレビ等のメディアで連日に渡って報道されており、透析をお受けの皆様とご家族様に海外旅行商品をご案内をするのはまだまだ難しいと言えます。

 

今後、コロナウイルスによる感染症の分類が2類から5類に変更され、日本帰国時の現地でのPCR検査義務などが緩和され、日本の社会の風潮が”With コロナ”へと向かえば、海外旅行需要もかなり劇的に動き出すのではと期待をしているのですが、逆に言えばコロナウイルスの感染症分類が2類である限り、特に既往症をお持ちの透析患者様の海外旅行については、弊社が旅行商品を組み立てて、お客様にご案内・募集を行う【募集型企画旅行】である『ハートフルツアー』の再開は困難であると感じています。

 

そのような状況下ではありますが、海外へ行きたいというご要望は多くの透析患者様から寄せられており、個人旅行として海外渡航を検討されているお客様からのお問い合わせも何件か頂戴しております。

 

そんな中、先日オーストリアへのご旅行をご検討中のある患者様からのご依頼により、現地の透析施設への受入に関する問合せを行いましたところ、日本人患者の受入可能の回答を頂きましたので、その内容をご紹介させていただきたいと思います。

 

基本的に現地での透析には以下の書類の準備が必要です。

 

①服用薬のリストを含めた透析に関するデータ(専用書式あり)

②3ヶ月以内のHIV、B型肝炎、C型肝炎の抗原検査結果

③3ヶ月以内のB型肝炎の抗体検査結果

④MRSAの鼻腔スワブ検査結果

⑤48時間以内の新型コロナウイルスPCR検査結果

 

①~④についてはコロナ前と同様ですが、⑤については、日本からの海外渡航に際して、まずは日本出発直前または現地到着直後の検査、また、周遊型の旅行では透析施設が変わる為、2回目の透析を受ける為に、現地での更なる検査が必要となります。

 

もちろん、国や地域によってこれらの条件に差異はあり、感染状況や世界を取り巻く様々な状況によって変更が加えられる場合もありますが、基本的に①~⑤の条件が今後緩和されることは考えにくいと思われます。

 

現地でのPCR検査の手配、費用の負担、時間的な拘束など、乗り越えなければならないハードルはコロナ前に比べて確実に高くなってしまっていますが、反面それらをクリアできれば、透析患者様の海外旅行も決して不可能では無いと言えます。

 

他にも、ロシアのウクライナ侵攻によるヨーロッパ方面の国際旅客便への悪影響や、原油価格高騰による費用の増額など、海外旅行全般に関する難点も数多く残されている状況ではありますが、この記事が海外旅行を検討されている透析患者様並びにご家族様のご参考の一助になれば幸いに存じます。